モンゴルには電気の通っていない未電化地域が数多くあります。

Mission

モンゴルには電気の通っていない未電化地域が数多くあります。しかも、大きな国土の5分の4を占める草原に電力インフラを整備し国全体に送電線を張りめぐらせることは非常に困難です。また、草原で移動生活をする遊牧民にとって、燃料を必要とする発電は現実的ではありません。広大な平原と明るい太陽、草原を吹き抜ける風といった豊富な天然資源に恵まれたモンゴル。この地球規模の資源を利用して太陽光発電や風力発電などにより再生可能エネルギーを生産できれば、地球温暖化防止のために大きな役割を果たすことが可能です。冬にはマイナス40度にもなる極寒のモンゴル。しかし、その住宅の断熱性能は驚くほど低く、石炭による暖房や電気の過剰な利用など無駄なエネルギー消費となっています。

Approach

4年間にわたり、太陽光パネルによる電力供給プロジェクトを行いました。遊牧民のテントに太陽光パネルを設置し、移動生活をしながらどこでも発電できるというものです。わたしたちは、モンゴルの豊富な天然資源を有効に活用し大規模な太陽光発電所や風力発電所を建設しています。
広い国土に点在する町や村に電気を供給するため、そうした町や村の周辺で太陽光や風力による小規模分散型発電所の建設を進めています。
また、小規模な家庭用太陽光発電システムも導入中です。住宅の断熱性能の向上により、省エネを図り、少ないエネルギーで快適な生活空間を構築できる技術を導入しています。

Goal

移動式テントに設置した太陽光パネルにより、電力インフラ設備のない草原でクリーンな自然エネルギーによる独立型の発電システムが可能になりました。太陽光パネルによって発電した電気はバッテリーに蓄電し、テレビやランプなどの家電製品に使えます。これにより、遊牧民の人たちの生活が便利で快適になっています。モンゴルの大草原に再生可能エネルギーの発電設備を設置し、モンゴルをはじめ世界規模でのCO2削減に取り組みます。また、連系容量を超える部分については、再生可能エネルギーによる水素製造を行い、水素社会の構築に貢献します。地方の町や村に個別分散型エネルギー供給システムを導入していきます。小規模な家庭用太陽光発電システムの導入により、現在の石炭火力発電から小規模分散型発電社会への移行を支援します。断熱技術の導入によって、より効率的なエネルギー社会を目指します。